M4 Mac miniを購入しました。
M1チップのMacBookやMac miniを使っている人は、今回のM4 Mac miniがかなり気になっているかと思います。
M1 MacBook Airからどのくらい性能が向上しているのか気になるので、ベンチマークソフト、動画の書き出しや写真の現像の体感できる速度差などの比較をしてみました。
正直、M1チップで能力不足と感じることはほぼないので買い替えの必要はないと思っていたんですが、やはり最新チップの性能はすごかったです。
M4 Mac mini最高!!
- Lightroom(プラグイン含む)の動作が軽快
- Premiere Proでの動画書き出し時間が大幅に短縮
- 超コンパクトな本体でデスクトップに置いても邪魔にならない
M4 Mac miniのスペック
今回購入したM4 Mac miniは、10コアCPU・10コアGPUに16GBユニファイドメモリと256GB SSDストレージを搭載した、いわゆる吊るしのスペック。
これで94,800円なので、円高の状況下でかなりがんばった印象があります。
M4 Mac mini | M4 Pro Mac mini | |
チップ | Apple M4 | Apple M4 Pro |
CPU | 10コア | 12コア (14コア) |
GPU | 10コア | 16コア (20コア) |
Neural Engine | 16コア | 16コア |
メモリ帯域幅 | 120GB/s | 273GB/s |
ユニファイドメモリ | 16/24/32GB | 24/48/64GB |
SSDストレージ | 256/512GB 1/2TB | 512GB 1/2/4/8TB |
Ethernet | 1/10GbE | 1/10GbE |
前面ポート | USB-C(10Gb/s) ×2 φ3.5mm ×1 | USB-C(10Gb/s) ×2 φ3.5mm ×1 |
背面ポート | HDMI ×1 Thunderbolt 4 ×3 Ethernet ×1 | HDMI ×1 Thunderbolt 5 ×3 Ethernet ×1 |
ディスプレイ | 最大3台 | 最大3台 |
公式価格 | 94,800円~274,800円 | 218,800円~698,800円 |
M4 Mac miniの仕様ごとの価格一覧を下にまとめました。
ユニファイドメモリ | ||||
ストレージ | 16GB | 24GB | 32GB | |
256GB | 94,800円 | 124,800円 | 154,800円 | |
512GB | 124,800円 | 154,800円 | 184,800円 | |
1TB | 154,800円 | 184,800円 | 214,800円 | |
2TB | 214,800円 | 244,800円 | 274,800円 |
フルスペック(32GBメモリ/2TBストレージ)でも274,800円なので、思ったより安いように感じました。
MacBookとは違い、モニターもキーボードも別途必要と考えたら全然安くないんですけどね。
歴代Mac miniとの違い
Appleシリコンを搭載したMac miniは今回発表されたM4モデルで3代目です。(M3は無い)
2024 Mac mini | 2023 Mac mini | 2020 Mac mini | |
---|---|---|---|
チップ | Apple M4 | Apple M2 | Apple M1 |
CPU | 10コア | 8コア | 8コア |
GPU | 10コア | 10コア | 8コア |
Neural Engine | 16コア | 16コア | 16コア |
メモリ帯域幅 | 120GB/s | 100GB/s | 68.25GB/s |
ユニファイドメモリ | 16/24/32GB | 8/16/24GB | 8/16GB |
SSDストレージ | 1/2TB | 256/512GB256/512GB 1/2TB | 256/512GB 1/2TB |
Wi-Fi | 802.11ax Wi-Fi 6E | 802.11ax Wi-Fi 6E | 802.11ax Wi-Fi 6 |
前面ポート | φ3.5mm ×1 | USB-C(10Gb/s) ×2無し | 無し |
背面ポート | Thunderbolt 4 ×3 Ethernet ×1 | HDMI ×1HDMI ×1 USB-A ×2 Thunderbolt 4 ×2 Ethernet ×1 φ3.5mm ×1 | HDMI ×1 USB-A ×2 Thunderbolt 3 ×2 Ethernet ×1 φ3.5mm ×1 |
ディスプレイ | 最大3台 | 最大2台 | 最大2台 |
サイズ | 12.7×12.7×5.0 cm | 19.7×19.7×3.58 cm | 19.7×19.7×3.6 cm |
重量 | 0.67 kg | 1.18 kg | 1.2 kg |
こうやって見ると、どれもさほど大きな差は無いように見えますね。
CPUのコア数も高効率コア(IntelのEコアと同じ?)が増えているだけなので、高負荷の作業が早くなるようには思えないんですが、メモリ帯域幅がM1とM4とは倍近い差があるので体感でも明らかな差を感じられます。
上の表はMac miniですが、私が持っているのはMacBook Airでファンレスなのでそのあたりも高負荷の作業時には差が出るのではと期待できます。
特徴その1 小さくなった本体
約40%も小さくなった本体 チップが違うのはもちろんですが、今回最も目を引くのが筐体のサイズです。
M1/M2モデルはほぼ同じ約20cm×20cm×3.6cmに対して、M4モデルは12.7cm×12.7cm×5cmと約40%も体積が小さくなっています。
さらにコンパクトになった筐体でも吸排気の効率化により排熱性をスポイルしていないのが驚きですね。
本当に動くの??って心配になるくらい小さいよ!
特徴その2 使いやすい前面ポート
本体が大幅に小さくなっただけではありません。
M4 Mac miniでは本体前面にもポートが配置されているのでいままでより扱いやすくなっています。
ただ、前面も背面もUSB-Aポートは無いのでUSB-Aが必須であればハブやドッキングステーションといった拡張が必要になります。
CalDigit TS3 Plusはいらないんじゃないかと思う・・・
M4 Mac miniの性能
M4 Mac miniの性能を、M1 MacBook Airと下記3項目で比較してみます。
- Geekbench 6
- DxO PureRAW 3(ノイズ除去時間)
- Adobe Premiere Pro(書き出し時間)
Geekbench 6
定番のベンチマークソフト「Geekbench 6」で比較してみました。
CPU (Single Core):3866
CPU (Multi Core):15003
GPU (OpenCL):37313
CPU (Single Core):2977
CPU (Multi Core):8652
GPU (OpenCL):20873
結果は、M4 Mac miniがすべての項目で上回っていました。
最新チップなので当たり前と言えばそうなんですが、2020のM1チップから4年で2倍近い数値を叩き出す技術の進化スピードに驚くばかりです。
参考までにM2 iPad AirやiPhone 15 Proとも比べてみました。
iPad AirとMac miniは同じM2チップでもMac miniの方がGPUコア数が多いので、M2 Mac miniも価格的には候補に挙げても良い気もしますね。
DxO PureRAW 3
DxO PureRAW 3でのノイズ除去処理時間を比較してみました。
画像データはノイズの多い画像(3200万画素)を6枚用意し、DeepPRIME XDと光学補正を掛けています。
57秒
1分46秒
M1 MacBook Airの方は明らかに遅いと感じていましたが、M4 Mac miniは平均約10秒/枚で処理ができていることになります。
これなら積極的にPureRAWでノイズ除去を掛けられそうです。
Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere Proでの書き出し時間を比較してみました。
プロジェクトは私が編集したもの(再生時間約9分30秒)を使用しました。
※FHD@60の元データを2K@60にアップスケーリングして1パス(ハードウェア)と2パス(ソフトウェア)でエンコードした2種類で比較してみました。
1パス:4分54秒
2パス:18分4秒
1パス:6分53秒
2パス:35分2秒
ハードウェアエンコードの1パスは3割ほど速く終わりましたが、ソフトウェアエンコードの2パス処理は2倍の差が出ました。
動きの多い動画だと1パスと2パスでは仕上がりに雲泥の差が現れるので、2パスがこれだけ速くなるのは本当に助かります!
2パスエンコード中に初めてMac miniのファンが回ったよ!
M4 Mac miniの選び方
YouTubeなどでよく見るレビューはハイスペックなことが多いですよね。
今回私は吊るしモデルの最安モデルを購入しました。
別にYouTuberに対抗したかったわけでもなく最安モデルしか買えなかったというわけではありません!(強がり)
かと言ってハイスペックモデルを買うお金はないんだけどね。
M1 MacBook Airで十分足りていた
今までメインで使っていたM1 MacBook Airは、16GBユニファイドメモリ+512GB SSDストレージを搭載したモデルです。
CPU
Mac miniのプロセッサは、M4チップかM4 Proチップの2種類のみとなります。
M4チップの方は、ユニファイドメモリの量によってコア数が変わるわけではありません。
M4チップのCPU10コア/GPU10コアに対して、M4 ProチップはCPU12コア/GPU16コアとCPU16コア/GPU20コアの2種類から選べますが、一般的な用途であればM4チップで十分じゃないかと思います。
ユニファイドメモリ
AdobeのPremiere Proを使って動画編集・書き出しをしていましたが、プレビューがカクつくことはありませんでした。
エフェクトを多用するとレンダリングに時間を要するのでメモリ量が多い方が優位にはなりますが、エフェクトを削減すれば良いだけかなとは思います。(仕事だとそんなことはできないと思いますが)
Lightroom Classicでの現像でもスペック不足によるもたつきは感じられません。
ユニファイドメモリ16GBあれば普通に静止画・動画の編集は可能!
内蔵ストレージ
実は、Premiereでは外付けSSD上で編集していました。
内蔵SSDの空きスペースはあったんですが、編集後に外部に移動させたりするのが面倒だったんですよね。
おかげで?512GB SSDはかなり空きがあったので、今回は256GBを選択することにしました。
もちろん内蔵SSDの容量を増やして、内蔵SSD上で作業を行うのが一番快適なのはわかっていますが、さすがに最大12万円アップは財布に痛すぎる・・・
256GB → 512GB(+256GB):+3万円
512GB → 1TB(+512GB):+3万円
1TB → 2TB(+1TB):+6万円
写真も動画も内蔵SSDに入れるとなると最低2TBは必要なので256GBモデルから12万円もアップします!
そうなると今度は、
ストレージ2TBなのにユニファイドメモリ16GBはバランスが悪くない?
という葛藤が生まれるのは火を見るよりも明らかです。
それであれば、高速な外付けSSDを追加した方が後々のことを考えてもコスパが良いんじゃないかと思います。
ということで、ユニファイドメモリ16GB+SSDストレージ256GBという最小構成にしました。
M4 Mac miniはAmazonで買うとお得!?
私はAmazon冬支度セール中に90,970円で購入しました。(公式価格:94,800円)
ちなみにM4 Pro Mac miniも公式価格218,800円が209,960円+2100ポイントなので実質1.1万円オフです。
冬支度セールは終わってしまったんですが、価格もそのままなのでApple公式で購入するよりお得ですよ!
まとめ
M1 MacBook Airは外に持ち出すことはほぼなく自宅でクラムシェルで使用していたので、拡張性や排熱性に優れたMac miniの方が自分には合ってるんだろうなと思っていました。
そんな悶々とした中で発表された新型Mac miniだったのですぐに飛びつきました。
予想を超える性能で作業効率がアップしたのも良かったんですが、MacBook Airでクラムシェル運用していたときよりデスクトップがすっきりしたのは良い意味で大誤算でした。
背面にThunderbolt 4ポートを3つも備えているので、高速転送(40Gbps)対応の外付けSSDを増設したいと考えています。
これに静止画や動画のデータを格納することにより、LightroomやPremiereでの編集作業の効率が爆上がり間違いないはずです!