低価格帯オープンイヤーイヤホンの決定版「SOUNDPEATS GoFree2」

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一般人以上、マニア以下のイヤホン好きな私です。

今回は、コスパの高いイヤホンで有名なSOUNDPEATSの新商品を発売前に一足先にお試しさせていただく機会がありましたので、早速レビューをしてみたいと思います。

SOUNDPEATS GoFree2

GoFree2は、オープンイヤータイプという現在最も主流のイヤホンです。

その名の通り、耳の穴を塞がない開放しているタイプなので周辺の音を直に取り入れつつ音楽を楽しむためのイヤホン。
実はよく理解していなかったのですが、オープンイヤーと骨伝導は「耳の穴を塞がない」という点は共通しているものの、音を伝える仕組みが異なる全く違うイヤホンなんですね。

1年以上骨伝導イヤホンを愛用している私が、Shokz OPENRUN PROの付け心地や音質をベースにGoFree2のレビューをしていきたいと思います。

記事をゆっくり読んでるヒマはないから要点だけ絞って教えてくれ!という方のために最初に結論をまとめておきますね。

装着感も音質も文句なし。未体験の人にこそ使ってほしいオープンイヤーイヤホンです!

SOUNDPEATS GoFree2の良い点
  • 圧迫感が少なく、長時間使用でも耳が痛くなりにくい
  • LDAC対応でオープンイヤーとは思えない音質
  • 8時間以上連続使用できるバッテリー持ち
  • 圧倒的にコストパフォーマンスが高い
SOUNDPEATS GoFree2のイマイチな点
  • 音漏れがあるため図書館などでの使用は注意が必要
  • ボタンのタッチ感がないため誤操作することがある
  • マスクを外すときに一緒に取れやすい
目次

GoFree2の特徴

まずは、GoFree2のアピールポイントについて説明していきます。

ハイレゾ対応

引用:SOUNDPEATS

まず一番目を引く特徴が、「ハイレゾ対応」です。

LDACコーデックに対応しておりハイレゾ音源を最大96KHz/24bitの音源が楽しめるようです。

ただ、周波数帯域については記載が無かったのでわかりませんが、φ16.2mmの大口径ドライバー(ダイナミック型)を採用している点からも音質にはかなり拘っていることが伺えます。

ドライバーサイズは大きい=高音質というわけではありませんが、高音質を求めるにはドライバーサイズが大きい方が優位ということは言えると思います。

ちなみに、SONYのWF-1000XM5でφ8.4mmなのでサイズだけで言えばほぼ2倍もあるんですね。同じオープンイヤーだとShokz OPENFITが18×11mmとなっています。(OPENFITは四角形状なんですね)

あと、独自開発の「ラムダ型音響空間2.0」搭載により音の広がりや奥行き感などの向上に繋がっているとのことですが、こちらについては効果というのは比較できないのでちょっとわかりません。見た感じはバスレフ型のエンクロージャーのようなものなのかな?と思いました。

耳に優しいデザイン

引用:SOUNDPEATS

耳に引っ掛けるタイプの一般的な形状ですが、締め付けが緩く耳に乗せる感じにフィットさせる形状で、片耳9gと軽量なので耳への負担がかなり抑えられる造りとなっています。

骨伝導のShokz OPENRUN PROはネックアームのあるタイプで耳周りの圧迫感が気になっていたので、装着感は気になるところ。バッテリーが長持ちしても装着感がいまいちだと長時間の装着はできないですからね。

マルチポイント対応

最大2台までのマルチポイントに対応しています。

例えば、タブレットとスマホをマルチポイント接続している状態で、タブレットで映画を見ている途中にスマホに着信があっても切り替える作業なくスマホでの通話を開始することができます。

そもそも、オープンイヤーなのでタブレットで映画に集中していてもスマホから着信音が鳴れば気付くことはできるんですが切り替えの作業が不要というのは便利ですね。

最大35時間再生

引用:SOUNDPEATS

イヤホン単体で最大9時間連続再生、ケースでの充電も含めると最大35時間の連続再生が可能です。

9時間と言えば、会社にいる時間(8時間+休憩1時間)はずっと再生し続けられるということになりますね。公称9時間ということは実際はもう少し短くなるかもしれませんが、それでも7〜8時間連続再生できれば十分過ぎるかと思います。

ケースはUSB-C端子なのでこれのために専用ケーブルを持ち歩く必要が無いというのは本当に助かります。※Shokz OPENRUN PROは専用充電ケーブルが必要

ノイズキャンセリング機能

こちらは特筆すべきポイントではないのですが、勘違いを防ぐためにあえて記載しています。

「ノイズキャンセリング」とだけ聞くと、オープンイヤーでもノイズを除去して音楽をより楽しむことができると思ってしまいますが、GoFree2に搭載のノイズキャンセリング機能は、「ENC」という通話時のマイクにのみ適用されるものです

従って、イヤホンから聞こえてくる音に対して周囲の雑音を除去するのではなく、マイクで拾う音に対して雑音を除去するため、通話相手にクリアな音声を届けることができます。

オープンイヤーなので直接耳に届く音はどうやっても除去のしようがありませんしね。

ハイコストパフォーマンス

上記のような使い勝手の良い機能は当たり前に、ハイレゾといった今までのオープンイヤーには無いハイスペックを有したイヤホンでありながら、7,880円とライバル製品(1万円台後半〜3万円台)と比べるとかなり低価格に抑えられています。

低価格でも見た目や音質がそれなりだと無意味ですが、GoFree2はかなり期待できそうな製品です。

Shokz OPENRUN PROとの比較

骨伝導とオープンイヤー

私が今まで使ってきたイヤホンはShokz OPENRUN PROです。

このOPENRUN PROは、側頭骨に触れた本体が振動して音を伝える「骨伝導」と呼ばれるタイプです。

骨伝導は音漏れしない」と思われがちですが、ボリュームを大きくすれば骨伝導タイプでも少なからず音漏れはあります。しかし、オープンイヤーより音漏れは少ないため図書館での使用も問題ありませんし、周囲の音も聞こえるので比較的静かな公共の場で使うにはすごく使いやすいイヤホンだと思います。

骨伝導のデメリットとしては、本体が振れている側頭部にむず痒さを感じることがあります。これが不愉快と感じて骨伝導タイプを敬遠するもいるようですが、幸い私はこれ自体は特に不快とは感じていません。

対して、SOUNDPEATS GoFree2は「オープンイヤー」と呼ばれるタイプで、本体に内蔵された小さなスピーカーから音がでています。

その音を直接鼓膜で受けているため、普通のスピーカーに耳を近づけて聞いていることと原理的には全く同じことです。したがって、音漏れしやすいことは簡単に想像できると思いますが、骨伝導タイプにあるむず痒さは全くありません。

項目Shokz – OPENRUN PROSOUNDPEATS – GoFree2
方式骨伝導オープンイヤー
周波数帯域20~20,000 Hz非公開
対応コーデックSBCLDAC/AAC/SBC
本体重さ29g9g ×2
連続再生時間10時間9時間
防水レベルIP55IPX5
Bluetoothバージョン5.15.3
マルチポイント接続
価格(最安値)23,880円(17,910円)7,880円(6,028円)

ユニットの違い

骨伝導タイプはネックアームを採用しているものが多く、OPENRUN PROも両耳の本体がネックアームで繋がっている一体形状となっています。

セミハードケースが付属しており、持ち運びにはこのケースに入れるんですがケースに充電機能はないため、専用ケーブルを本体に直接繋いで充電します。※専用充電ケーブル

一体式なのでおのずと本体とケースは大きいものになっています。

オープンイヤーは左右のユニットが分離式のものが多く、トータルの重さも形状の違いからオープンイヤーの方が軽いことが多いです。

ケースは、バッテリーを内蔵した充電器兼用のハードケースが採用されていることがほとんどで、ケースも比較器コンパクトなので持ち運びが非常に便利です。

骨伝導の場合、ネックアームがある一体式になっていることで装着感は頭の大きさや耳の位置に大きく影響されます。

頭の大きい私にはOPENRUN PROの装着感はかなりきつく、長時間使用するのは辛いです。また、ネックアームが後ろ側にあるため首のコリも結構あります。

それでも使い続けるほど耳を塞がないイヤホンが私にとっては手放せない身体の一部とも言えるアイテムなんですよね。

GoFree2は2つのユニットを繋ぐものはないので身体への負担は激減します。

それぞれが干渉しないのでメガネと併用しても圧迫感がないのも非常にポイントが高いです!※メガネの形状によって干渉する可能性はあります。

実際にGoFree2を1週間使ってみた感想(良い点)

1年以上、骨伝導イヤホン「Shokz OPENRUN PRO」をヘビーユースしてきた私が、オープンイヤーイヤホン「SOUNDPEATS GoFree2」を実際に使ってみて感じたことを忖度無しでレビューしました。

まずは良い点から。その後で惜しい点を挙げていきます。

装着感

片耳9gは本当に軽く、アーチの形状やサイズ的にも私の耳にちょうど良いのか、耳は痛くなりにくいです。

耳に触れる部分の材質もシリコンで肌触りが良いのも好印象でした。密着する部分はあるので暑い時は汗でべたっとすることもありますが、不快と言うほどではありません。

バッテリー持ちの確認のため連続使用テストを行った際、約8時間ずっと付けっ放しでも耳は痛くなることはありませんでした。※メガネと併用

OPENRUN PROだと2時間も連続使用すると耳の周りが痛くなって一旦休憩しないと使えなかったり、首が凝ったりしていましたがそれらの問題がまったくないのには本当に驚きです。これだけでも使用価値があると思いますね。

音質

GoFree2から音が出てきた瞬間、「えっ!?」って声が出るほど想像以上に良い音でびっくりしました。

高域はクリアで伸びやかだし低域にも張りがあって全体的に解像度の高い音だと感じました。

特に低音はオープンイヤーでもこんなに出るの?って感じですね。ラムダ型音響空間2.0(バスレフ型エンクロージャー?)の恩恵なのでしょうか。OPENPRO RUNの低域は空気が抜けたようなスカスカした感じがありますが、GoFree2はちゃんと「低音が出ている」ように感じられます。

ただし、これは「オープンイヤーにしては」という感想であって、「SONY WF-1000XM4」と比べると足元にも及びません

カナル型イヤホンと比べるのは可哀想ですが、同じオープンイヤーで比べればかなり高いレベルに達しているのではと思います。

ちなみに、マルチポイントを使用している時はLDACが無効になる仕様なので、ハイレゾ音源を楽しむ時はマルチポイント機能を無効にしておく必要があります。

バッテリー持ち

イヤホン本体の連続使用テストを行った結果、約8時間の連続使用ができました。

音楽はずっと再生しっぱなしで途中通話などにも使用しましたが、公称値より1時間ほど短いものの実用上は全く問題ないレベルのバッテリー持ちだと思います。

マルチポイント

やっぱりマルチポイント機能があると、パソコンで音楽を聴いている途中にスマホへ着信があってもそのまま通話を始められるのは非常に便利ですね。

ただし、下記デメリットもあるため常にONにするのはおすすめできません。使用環境に合わせて使用してみてください。

  • バッテリー消費量が増える。=連続使用時間が少なくなる。
  • ハイレゾ(LDACフォーマット)が無効になる。※通常使用するボリューム域では音質の違いは感じられませんでした。

あと私の場合ですが、スマホとパソコンの2台でマルチポイント接続を始めて試した際、パソコン側の音質が悪くなりました。(スマホ側は普通)

サウンドのプロパティを確認したところ、出力の形式が「1個のチャンネル、16ビット、160000Hz」になっていたことが原因(下のイメージは正常な状態)でしたが、そのままではなぜか形式の変更ができませんでした。

一旦、マルチポイント機能を無効にして再度接続し直すと上記のように正常に接続されました。

具体的な原因と解決策はわからずじまいですが、同様の症状が出た場合は再接続し直してみることをおすすめします。

実際にGoFree2を1週間使ってみた感想(惜しい点)

製品が良ければ良いほど細かい部分が目についてしまうという、「高コスパ製品あるある」な感じではありますが、折角なので細かい問題点も書き出していきます。

操作感

再生/停止などの操作はイヤホン本体にあるボタンで行います。

本体のマルチファンクションボタンの長押しや連続タップなどにより再生/停止や曲送りなど以外にもボリューム調整も行えるようになっているんですが、物理ボタンではなく静電容量式?なので押した感じが全くありません

装着位置を調整するのに本体を持ったときにボタンに軽く触れただけでも誤動作してしまうので注意が必要です。

でも、ボリュームをタップで調節できるのは本当に便利です!

装着感

装着感は言うことなしなんですが、マスクと併用する際にマスクのゴム部分がイヤホンに引っかかりやすく、マスクを取るときに一緒にイヤホンが取れてしまうことが多々ありました。

本体が左右分離タイプなので引っかかると簡単に落としてしまうので注意が必要です。

音漏れ

骨伝導のShokz OPENRUN PROと比べると、同じ音量(聞こえるレベル)に合わせると音漏れの量は明らかにGoFree2の方が多いです。

LDACコーデック対応でハイレゾ音源をオープンイヤーでも楽しむことはできるんですが、楽しもうと思うとボリュームを自然と大きくせざるを得ないので、音漏れがかなりあります。

周囲の声もはっきり聞き取れる上で音楽もしっかり聞こえるボリュームでは、OPENRUN PROでは音漏れはほとんどありませんが、GoFree2ではメロディーはわからないまでもはっきりと聞こえるレベルの音漏れがあります。

静かな事務所や図書館などではかなり音を小さくしないと周囲に迷惑をかけるかもしれないので、ボリュームには注意が必要です。

なお、ハイレゾ音源をしっかり楽しもうと思うとボリュームはかなり大きくしないと違いが分かりにくいです。

ボリューム(=音漏れ)が大きくなり、周囲の音も聞こえづらくなるのでオープンイヤーとしてのメリットは打ち消されてしまいます。

静かな場所ではオープンイヤーを生かした使い方(ボリューム抑え目で環境音も聞きやすい状態)、一人で部屋にいる時には音楽に集中する使い方(ボリューム大で環境音は聞こえにくい状態)が1台で対応できると考えれば良いのかもしれませんね。

まとめ

骨伝導イヤホン「Shokz OPENRUN PRO」で周囲の音を取り入れながらBGM的に音楽を楽しむ世界を満喫してきましたが、オープンイヤーイヤホン「SOUNDPEATS GoFree2」でさらに高音質、そして遥かに上回る快適な装着感で音楽を楽しめるのには本当に驚かされました。

そしてこれが1万円もしない価格で購入できるというのが嬉しいような恐ろしい世の中でもありますね。

こそっと裏話

実は、今回このお話を頂いて実際に製品を使用するまでの間に時間があったので、事前にいただいていたスペックなどから製品の出来をある程度予測して記事の下書きをしてたんですね。

実際に製品を使ってみると下書きの大部分を書き直すことになるほど、予測を良い意味で裏切る製品でした。

骨伝導タイプはネックアームのあるタイプが一般的だと思いますが、このネックアームのおかげで私のような頭の大きい人にとっては圧迫感や首こりなど、長時間の使用が本当に難しいものでした。

今回、このオープンイヤーイヤホンのGoFree2を使ってみて、身体的負担がほとんどないというだけでも使用価値が十分にあるものだと思いました。

その上で音漏れの覚悟が必要(使用環境が限定的)ではあるものの、周囲の音も取り入れながら高音質で音楽を楽しめるので、今まで骨伝導タイプでは諦めていたデメリットを完全に解決できる最強のイヤホンと言えるかと思います。

本レビューは私が所有している骨伝導タイプと比較しての感想であり、絶対的に音質の良いイヤホンをお探しの方におすすめできるわけではないので注意してくださいね。

耳を塞がないタイプでより良いイヤホンをお探しの方には、かなり刺さる良い製品だと思いますよ!

今回はShokzの酷評となってしまいましたが、Shokz製品自体のデメリットと言うより骨伝導タイプの持つデメリットだと思います。

Shokzのオープンイヤーイヤホン「OPENFIT」も機会があったら使ってみたいですね!

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