なぜ今頃!?
と思われるかもしれませんが、ソニーのコンパクトデジタルカメラ”ZV-1”を購入したのでレビューしてみたいと思います。
ZV-E10がリリースされたのになんでZV-1??って思うよね。
- コンパクトな動画特化型カメラ
- RX100M7と同じセンサー・画像処理エンジンを搭載
- 明るいレンズ(解放絞り値F1.8-2.8)を搭載
- Log撮影で自分好みの映像に仕上げることができる
なぜZV-E10というソニーの新製品を購入せず発売から1年以上経っているZV-1を購入したのか?という点についても説明していますので、これから動画撮影を考えていてどれにしようか悩んでいる方は参考にしていただけると幸いです。
ZV-1ってどんなカメラ?
ZV-1について、他のカメラとの比較や特徴などでどんなカメラなのか紹介していきます。
仕様比較
ZV-1とその他の機種の仕様を比較してみました。
比較対象はZV-E10やRXシリーズです。
仕様 | SONY ZV-1 | SONY ZV-E10 | SONY RX100M7 | SONY RX100M5 |
---|---|---|---|---|
センサーサイズ | 1インチ | APS-C | 1インチ | 1インチ |
レンズマウント | 一体型 | Eマウント | 一体型 | 一体型 |
有効画素数 | 2010万画素 | 2420万画素 | 2010万画素 | 2010万画素 |
焦点距離 | 24-70mm | 16-50mm ※1 | 24-200mm | 24-70mm |
開放絞り値 | F1.8-2.8 | F3.5-5.6 ※1 | F2.8-4.5 | F1.8-2.8 |
動画 | 最大4K 30FPS | 最大4K 30FPS | 最大4K 30FPS | 最大4K 30FPS |
Log撮影 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
背面モニター | 3.0型92万画素 | 3.0型92万画素 | 3.0型92万画素 | 3.0型123万画素 |
モニター可動方式 | バリアングル | バリアングル | チルト | チルト |
EVF | 無し | 無し | 0.39型236万画素 | 0.39型236万画素 |
手ぶれ補正 | 光学式+電子式 | 電子式 ※2 | 光学式+電子式 | 光学式+電子式 |
フォーカス方式 | 位相差検出 コントラスト検出 | 位相差検出 コントラスト検出 | 位相差検出 コントラスト検出 | 位相差検出 コントラスト検出 |
NDフィルター | 内蔵 (3段分) | 無し | 無し | 内蔵 (3段分) |
Wi-Fi通信 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
USB充電 | 〇 (マイクロUSB) | 〇 (USB-C) | 〇 (マイクロUSB) | 〇 (マイクロUSB) |
外形寸法 | 105.5×60×43.5 | 115.2×64.2×44.8 ※3 | 101.6×58.1×42.8 | 101.6×58.1×41 |
総重量 | 294g | 343g ※3 | 302g | 299g |
※1 標準キットレンズのスペック
※2 本体内蔵
※3 レンズを含めないサイズ・重量
外観レビュー
外観はRX100シリーズとほぼ同じサイズで一見同じシリーズにも見えますが、よく見ると質感が全然違います。
RX100シリーズの方がメタルボディに対してZV-1はプラスチック感があって安っぽく見えますね。
値段のわりにちょっとチープかも・・・
コンデジとは言え、10万円近い金額なのでそう感じても仕方ないような気もしますが、私はそこまで気にしない人間なのでこれで買わないということはありませんでした。
ZV-1が動画に特化したカメラだと主張するのがこの2点。
- バリアングルモニター
- ウインドジャマー
ユーチューバーなど自撮りをする人には必須なバリアングルモニター。
基本的に私は自撮りをしないので必要性は高くなかったのですが、意外にもあると便利でしたね。
本体上部に大きなマイクが内蔵されており、ホットシューを利用してウインドジャマーを取り付けられるようになっています。
ネコ様の大好物なのでよだれでモフモフが崩れてしまいました・・・
本体上部のボタンレイアウトを見ても動画向けであることがわかります。
赤い印の付いた大きなボタンが動画撮影ボタンになっています。
写真の撮影はRX100シリーズと同様、ズームレバーの中心にあるボタンを使用します。
ちなみに私が購入したのはシューティンググリップ(GP-VPT2BT)が付いたZV-1Gです。
三脚に固定して撮影することが多いのであれば特に必要ありませんが、手持ち撮影が多いのであればシューティンググリップはあった方が良いかもしれません。
ZV-1のイマイチな点
- バッテリー持ちが悪い
- ボタン操作での設定変更が面倒
- グリップが小さく本体のホールド性が悪い
- 三脚穴を使うとバッテリー蓋が開閉できない
- ストラップホールが小さすぎる
- 手ブレ補正の効きが弱い
- USB-Cに非対応
これらのイマイチな点とその対策をご紹介します。
バッテリーの持ちが悪い
写真撮影で使う分には気になりませんが、動画撮影に使用するとバッテリーはみるみる減っていきます。
バッテリー1個で動画撮影(4K@24)で30分ほど撮れるくらいですね。手振れ補正などOFFにすればもう少し持ちがよくなるかもしれません。
とりあえずバッテリーは3個くらいあった方が便利かなと思います。
充電器は付属していないので、充電器も別途購入しておく必要がありますよ。
USBで充電しながらの撮影が可能なのでモバイルバッテリーとUSBケーブルを持ち歩くのも対策の一つです。
ボタン操作
ほとんどの操作は背面のボタンとコントロールホイールで行います。
撮影モードはMODEボタンとコントロールホイールを回して変更します。ISOや露出などは設定を呼び出してコントロールホイールで数値を変更します。
撮影モードはモードダイヤルがほしいし、コントロールホイール自体も位置やクリック感がほしい・・・
サブ機とは言ってもやっぱり欲が出ちゃうよね。
グリップが小さい
これもコンデジの宿命。
持ちやすさを重視するとグリップを盛り上げるしかないのでこのくらいがちょうど良いんでしょうね。
とは言え、やっぱり持ちにくいので改善したいと思います。
三脚穴を使うとバッテリー蓋が開閉不可
これもコンデジあるあるなんですが、本体底面にある三脚穴を使うとその横にあるバッテリー蓋が開閉できなくなってしまいます。
シューティンググリップを使用した撮影中にバッテリーが切れたら、シューティンググリップを取り外す必要があるってことなんです。
これ、超絶面倒です!
バッテリーの持ちが悪いZV-1には致命的ともいえる欠点ですね。
小さすぎるストラップホール
ストラップはピークデザインのリーシュかカフを付けたいと考えていました。
まだ購入していないので、とりあえず余ってるアンカーのみを付けようとしたんですが、穴が小さすぎて通りません。
結局、釣り糸を先にホールに通しておき、その釣り糸にアンカーを結び付けて釣り糸を引き抜くというやり方で無理やり通しました・・・
手ブレ補正の効きがイマイチ
ZV-1の手ブレ補正はスタンダードとアクティブの2種類があります。
手ブレ補正を使う場合は基本的により強力なアクティブの方を使うことになるかと思いますが、このアクティブに設定すると画角がクロップされてしまいます。
はっきり言って、グリップを持って自撮りをされる方にとっては使いにくい画角だと思います。
もうひとつは、強力な手ブレ補正と言っても歩きながらの撮影には少々不向きなほど補正が弱いと感じました。
私の場合、自撮りはしないのでこの手ブレ補正の弱さが致命的なダメージではありませんが、歩きながら自撮りする人には勧めません!
Micro USBを採用
発売時期が古いため仕方ないんですが、やはりMicro USBは時代遅れ感が否めません。
未だに私の用途であればスペック的には十分だと感じていますが、USB-Cポートだったら最高だったのに・・・と思わずにはいられませんね。
2022年10月にZV-1Fという後継機が発売されました。
ZV-1Fで大きく変わった点は
- 広角20mm単焦点(ZV-1は24-70mmズーム)
- USB-Cポート装備
広角側はVLOGなどで自撮りする人にとっては待望だった仕様ですね。ZV-1は手ブレ補正を効かせると自撮りでは画角が狭すぎます。
そして、私にとって待望のUSB-Cポートはやはり魅力的すぎます。
ただ問題は20mm単焦点・・・単焦点では物撮りなどにも使いたいので残念です。
デメリットの解消方法
バッテリーの持ちが悪いことについては、予備バッテリーかモバイルバッテリーで何とかするしかありません。
それ以外のデメリットについてはSmallRigのカメラリグを取り付けることで解消します!
SmallRigについては別の記事に紹介していますのでそちらをご確認ください。
なぜZV-E10じゃなくZV-1を購入したのか
発売当初からZV-1が欲しかったのですが買うタイミングを失ったまま時が過ぎてしまったので、ここまできたら新機種が出たら買おうと考えていました。
そんな中、ZV-E10が発表されたので即予約をしました。
- 背景がボケやすい
- 暗所に強い
- レンズを替えることで映像のバリエーションが増やせる
- レンズセットで9万円切りの価格
なんたってAPS-Cサイズのセンサーは動画撮影においても魅力だらけ。
背景ボケさせてるだけでオシャレ感が出るしね。
それはちょっと挑発的な発言じゃない?
私みたいな素人でも雰囲気のある撮影ができるって良い意味だよ!
予約してからZV-E10について色々調べていたのですが、よくよく考えると自分にはZV-E10よりZV-1の方が合っているのでは?と考えるようになり、最終的にはZV-E10を予約キャンセルしてZV-1を購入することにしました。
ZV-E10をキャンセルしてZV-1を購入した理由はこちら。
- 交換レンズの値段が高い
- レンズを含めるとサイズと重量がそれなりにある
- そもそも欲しかったのがコンデジ
もう少し掘り下げて説明しますね。
理由 1 交換レンズ
ZV-E10は本体のみの型式で、ズームレンズセットの場合はZV-E10Lとなります。
このズームレンズ(SELP1650)も含めた価格が9万円を切るという、価格破壊と言っても良いくらいのインパクトがありました。
APS-Cフォーマットの入門カメラでもこの値段ではないんじゃないでしょうか。
これだけでもお得感が満載過ぎて即買いしても良さそうなもんですが、ひとつ引っかかることが。
交換レンズ式のカメラってレンズ交換してナンボなんですよね。
しかも、キットレンズはSELP1650。
かなり前に発売された入門向けレンズで、とりあえず撮影するにはこれでも良いんでしょうけど極端言えば画角も明るさも中途半端なんですよね。
焦点距離は広角34mm(35mm換算)で、アクティブ手振れ補正を使用するとさらにクロップされるため画角がかなり狭くなります。
せっかく購入したカメラ、できることならより良い映像を残したいと思うのが人の性。
キットレンズでは満足できず、1ヵ月もしない内に新たなレンズに手を出すのが目に見えています。新たなマウントのレンズに手を出すってことはマウントを乗り換えるってことに等しいと言っても良いことかと。
もしかするとZV-E10は撒き餌カメラじゃないのかな?
Eマウント沼に引きずり込むための罠だなと気づいた(被害妄想した)わけです。
私がEマウントに移行したら欲しいと思っているレンズは「SEL1635GM」です。お値段なんと26万円・・・
もちろん、ZV-E10を購入した方が良い(しても良い)人もいます。
- 初めてレンズ交換式カメラを購入する人
- Eマウントへ乗り換えたい人
- 静止画はおまけで、動画撮影がメインの人
その点、ZV-1は1インチなのでAPS-Cに比べると小さいセンサーではありますが、開放絞り値がF1.8-2.8と明るいレンズを備えているので背景ボケや暗所性能にもそれなりには期待できます。
当たり前にZV-E10と比べてしまうと仕様上も映像の品質も劣ることは明白ですが、レンズの選択肢がない分、割り切った使い方ができるZV-1は勝るとも劣らないように思います。
理由 2 サイズ・重量
センサーサイズの違いがあるので外形寸法はもちろんZV-1の方がコンパクト。
ZV-1の294gに対して、ZV-E10は459gとその差は165g。
※ZV-1はバッテリー/SDカード、ZV-E10はバッテリー/SDカード/レンズ込み
キットレンズが軽量(116g)なのでその程度で収まっていますが、私が欲しいレンズ“SEL1635GM”を組み合わせると1023gにもなります。もはや片手で動画撮影できるレベルではないんですよね。
サイズもZV-E10本体のみであればZV-1より少し大きいくらいですが、レンズを含めたら一回り以上大きくなってしまいます。
そもそもコンデジが欲しくて検討してたんだった!
よくよく考えたら動画も撮れるコンデジを探していたことを思い出しました。
ZV-E10の発表を見てからそんなことをすっかり忘れてEマウントの夢を馳せてしまっていました・・・
と言うことで当初の購入目的を思い出したこともあり、写真も動画も撮れるコンデジ”ZV-1″を購入することにしたわけです。
まとめ
今まで動画撮影はGoProだけでしたが、ZV-1を導入したおかげで商品レビューなどが手軽に綺麗に撮影できるようになったのは本当に良かったと思います。
この手の製品でいつも思うんですが、なんでもっと早く買っておかなかったんだろう・・・
- これからYouTubeを始めてみたい
- 気軽に動画を撮りたい
- これからYouTubeを始めてみたい
- 背景ボケやズームなど少し凝った映像を作りたい
- 所有しているEマウントレンズを生かして動画を撮影したい